NEWS

news_mainv

公立高校入試問題分析【理科】 担当:簑島

0332

 

 

 

 

 

 

【問1~問4】多分野からの小問集
特徴としては、3学年・4分野から幅広く出題されており、昨年同様、計算問題が目立った点である。特に問1の物理分野が受験生を悩ませたと想われる。(イ)は、意外な盲点をつく問題。接触後、1つのバネとしてつり合いを考えられるかがカギとなる。恐らく、2つの物体、2つのバネとして考えてしまいがちなので、正答率は低いであろう。(エ)は、相似な三角形を2つも利用しなければ解けないという数学的で難易度が高く、計算の手順によっては時間のロスに繋がる厄介な問題であった。その他の計算問題もワンクッションを挟むので、容易い問題ではなかったと受験生は感じたであろう。

【問5】物理分野から電磁誘導の出題。(イ)は、力を文字式で答えさせるという意外性があり、斜面に平行な力と磁界から受ける力がつり合えば、パイプは静止すると気づけても、斜面に平行な力=重力×(高さ/斜辺)の公式を利用し、文字式として表現できなかったのではないかと予想される。(ウ)は、電流の向き・磁界の向き・力の向き、3要素の仕組みをしっかり理解した上でなければ、説明は難しいであろう。今年度の物理分野は、問1(エ)同様、数学的要素満載の問題であり、問題そのものは決して難問ではないが、関連分野において全ての理論が噛み合わないと正答まで辿り着けない受験生泣かせの問題であった。

【問6】化学分野から知識だけではなく、原理原則を問う、酸・アルカリ・中和と電気分解の複合問題。特に(エ)は、実験から結論を導き出す記述形式の問題であり、知識力だけではなく、観察力、分析力といったトータルバランスが必要不可欠である。実験の意図を把握したうえで、目に見えない原理原則をしっかりと理解しておかなければ、対応できるレベルではない。

【問7】生物分野から遺伝の規則性の出題。比較的、得点しやすい単元ではあるが、(ウ)は、【問6】(エ)同様、考察から結論を導き出す記述形式の問題であり、多くの受験生が、戸惑ったであろう。今後も実験的観察力を問う出題は、更にアレンジが加えられ、新傾向問題として出題されていくであろう。

【問8】地学分野からの複合問題。(ア)(イ)(ウ)は、知識力だけで対応できる問題ではあるが、(エ)は、飽和水蒸気量の表から露点の算出、更にグラフの作成といった数学的要素を強く感じる出題であった。今後もグラフの作成は、出題されるであろうが、特に物理・化学分野においては、更にハイレベルな問題が出題されると予想している。

 

【総評】全体的に知識力だけで解ける問題はほぼ皆無である。全学年、全範囲に対応できなければならず、広く浅くではなく、一歩踏み込んだ「考えさせられる」設問と数学的思考を要する設問が増加したことで昨年以上に難化した。特に物理・化学の分野は、小問でさえ難問が待ち構えているので、今後も数学的思考力が得点を左右すると想われる。理科は範囲が広く、全範囲を網羅するのは至難の業である。不安な単元は早めに着手し、実験の意図から考察までしっかりと理解しておく必要がある。

  • side_02
  • side_03
  • side_05